こんにちわ。
先日、SNSで拡散されてこんなのを見かけました。
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/01/17/06.html
旅行会員権のネットワークビジネス「リゾネット」が3か月間の業務停止命令を受けたということです。
下の記事でも端的に触れているのですが、過去にぼくも携わっていました。
なので今回は、ぼくが関わっていた当時の記憶を基に
- リゾネットとはどんな組織なのか
- リゾネットの勧誘手法
- リゾネットの業務停止
- リゾネットをやっていると思われる人の特徴
について説明していきます。
そもそもリゾネットってどんなMLMなのか??
リゾネットと他マルチ商法の企業の違い
ネットワークビジネスと言えばアムウェイ、ニュースキン、ナチュラリープラスなどといったところが皆さんもご存知かと思います。
これらはサプリメントや日用品を扱っている企業で、マルチ商法で販売している企業は大体こういったものを扱っています。
そのため、似たような商品を販売していることもあり競合が非常に多いです。
それと一線を画してリゾネットは旅行会員権を取り扱った企業で、「他社が真似できない」「競合他社が非常に少ない」を売りに組織を拡大していました。
リゾネットの旅行会員権
どんな旅行会員権なのか
リゾネットは、旅行会員権と言うサービスを取り扱っています。
実物があるわけではないので「マルチどころかねずみ講では??」という疑問を当初は持っていましたが、この旅行会員権が他マルチでいうサプリメントや日用品といった商品に相当するので、ねずみ講には該当しません。
その旅行会員権がどんなものかと言うと、
- パッケージ旅行に格安で行けるようになる
- スポーツジムを格安で利用できる
- カラオケや引っ越し業者など、様々なサービスも割安で使える
と、旅行を中心としていろいろなところで使えるサービスでした。
気になるお値段(2014年時点)
2014年3月時点での価格になります。現在のことについては把握しておりませんのであくまで参考までに。
- 入会金:約15万円
- 月会費:約1万円
これだけを払うことで本人+1人がリゾネット会員価格で色々なサービスを使うことが出来ます。
+1人というのは、友達でも家族でも、本人とつながりのある人ならだれでも利用できるものです。
2018/4/9追記:現在の値段
現在、リゾネットの入会金・月会費は以下のように変更になっているそうです。
- 入会金:17万円
- 月会費:13,500円
入会金、月会費とも結構値上がりしてますね。
どんな人がやってるの?
印象としては他MLMよりもチャラい
ぼくの印象ではリゾネットをやってる人は他のネットワークビジネスに取り組んでる人とまた違った雰囲気であるような感じでした。
過去記事の通りぼくは以前にニューウエイズ(現モデーア)のワンダーランドでも活動していたことがあります。
そこの方々はいわゆる意識高い系と呼ばれる人たちばかりでした。
これはおそらく他のネットワークビジネスの会社も同じであり、他にもニュースキン、アムウェイと見てきましたがもれなくそうでした。
しかし、リゾネットの印象は意識高い系もそれなりにはいたのですが、どちらかというと「楽しく遊んでます(^◇^)♫」みたいなパリピ系の人が多い感じ。
ぼく自身がどちらかと言えば正反対の人間なので正直雰囲気でいえばワンダーランドの方が馴染みやすかったです。
あとは、ワンダーランドも含め、アムウェイ、ニュースキンで上手くいかなかったからリゾネットに来た、というネットワークビジネス経験者も多かったです。
2014年当時の会員数
ぼくが所属していた当時は、12,000人くらいでした。
アムウェイとかニュースキンとかに比べると、かなり少ないです。(2014年当時のアムウェイ会員数は68万人)
あまり人数を公表するグループではなかったので推移は分かりませんが、新規入会者数は事業説明会ごとに確実に増えていたので、ぼくが辞める直前はもう少し多いのではないかと思います。
近年の会員数(2018/4/9追記)
近年のリゾネットの会員数について知ることが出来ました。
最近いただいた情報ですと、リゾネットの会員数はまだ1万人ちょいだそうです。
自分が所属していた4年前とほとんど変わってないんですね。
営業停止はかなり打撃かもしれませんが、やはり新しい人が入れ代わり立ち代わりになっているのが実際のところでしょうね。
ぼくは今でもFacebook上で当時のアップライン・サイドラインと繋がっているのですが、当時のメンバーは誰もがリゾネットに取り組んでる感じではありません。
お互いにやり取りはしていないので詳しい事情までは分からないのですが、離脱したくなるような何かがあったのではないですかね。
リゾネットの活動場所
ぼくが所属していた当時は東京を中心に、地方にも展開していました。
覚えている限りだと東京、大阪、名古屋、広島、福岡など。
しかし東京と地方では力の入れようが全然違いました。
東京では毎週土曜日・隔週で火曜水曜に事業説明会が開かれていましたが、
他の地方では月に1回程度事業説明会があった程度です。
だから地方にはあまり力を入れていなかったかな、という感じです。
実際にぼくが名古屋にいたとき(リゾネットを辞めた後)は、アムウェイの人には会ったことありましたけど、リゾネットの人には会ったこと無いですし。
最近の話を聞いたところ、シンガポールにも展開し、海外進出を図っているそうです。
詳しい人数屋状況などは流石に把握できてませんが。
リゾネットの勧誘手法について
リゾネットは勧誘手法も他とは異なり、セールスレターと言うアイテムを使っていました。
加えて、「ご飯行こうよ!」と誘いだしてからセールスレターを見せて、「だからやろう!」と説明会へと誘導する流れ、つまりブラインド勧誘でした。
ぼくがリゾネットに取り組む前にやっていたニューウエイズの時の手法と比較してみます。
リゾネットの勧誘手法
リゾネットの手法については新規会員登録までこのような流れで進んでいきます。
- 新しい人と出会う
- サシでお茶・ご飯に行く。この時にセールスレター※を見せる(初回で見せる人が多い)
- 興味を持ったら事業説明会のアポを取る。、
- 事業説明会参加、終了後に契約書にサイン
ワンダーランドと決定的に違う点はサシでご飯に行く、って約束であるにもかかわらずセールスレターを見せて勧誘行為に至っている点。
セールスレター見せるのってブラインド勧誘に当たらないの?と、当初やり方に疑問を持っていたのですが、
とのこと。
ただ、これ相手の解釈によってブラインド勧誘に当たります。
”勧誘行為かどうか”は勧誘する側ではなく勧誘される側がどう感じるか、で決まります。
受ける側が「まあ勧誘とは違うしな、、、」と解釈すれば勧誘行為には当たらないかもしれませんが、たとえこちらが「勧誘でない」と言い張っても相手が「勧誘された」と言われれば勧誘行為に当たりますから。
営業停止処分を食らったのはこれが大きいんじゃないかな、と。
あとは初回の事業説明会が終わった後にいきなり契約書へのサインを促す点ですね。
ワンダーランドでは事業説明会が終わった後に契約書を見せることは無いので、かなりスピーディなんです。
まあやられる側からしたら、かなり圧迫感あるんですけどね。
ニューウエイズ(ワンダーランド)の勧誘手法
それに対してワンダーランドにいたときは、初めて会うところから勧誘に至るまで、以下の流れで進めていました。
リゾネットに比べると、かなり巧妙にかつじっくり囲い込んでいる感じです。
- 新しい人と出会う
- サシでお茶・ご飯に行く。この時に師匠の話を出して「今度会いに行こう」とアポを取る
- 日を改めて師匠へ会いに行く。この時点ではビジネスの話を一切しない
- 飲み会に誘ったりフットサルやったりして他のワンダーのメンバーと接点を増やし、仲良くなる
- 定期的にサシでご飯に行ったりする。この時、将来の話をするなどしてビジネス勧誘の接点を探る
- 向こうが「ビジネスについて教えてほしい」という話が出たら自分がビジネスをやってることを話し、「じゃあ今度ビジネスの話を紹介するね」とアポを取る
- 日を改め、二人もしくはリーダーと一緒にビジネスについて話をする。この時点で初めて自分がネットワークビジネスをやっている、そしてビジネスに勧誘する意思があることを明確に告げる
- 肯定的な返事であれば事業説明会に参加させる。事業説明会後も契約の話はまだせず、次のセミナーへ参加を促す
- 何度か色んなセミナーに参加した後に契約の話へ。
それなりに省略したつもりなのですがそれでもこれだけの手順を踏んでいます。
いきなりビジネスの話をしたらブラインド勧誘になってしまうので相手が興味を持つまで話はせず、興味を持ったら日を改めて話す場を設ける、というのがポイント。
実はMLMの勧誘って相当な時間を割いて準備してるんですよね。
まあニューウエイズ自体過去に営業停止を食らったことがあるのである意味これくらい慎重になるのは当たり前のことです。
MLMの勧誘については色々と話を聞きますが、相対的にみるとこの上ないネットワークビジネスの健全な勧誘のやり方だと思います。
まあワンダーランドは会員に引き込んだ後に毎月14万円分の買い込みをしたりと、あくどい話は多々ありますが、それはまた別の機会に。
リゾネット業務停止について
業務停止の理由についてHPより抜粋しますと
- 当該事業者の連鎖販売組織の会員が知人に連絡し、「今度よかったらお茶しませんか。」「会って話をしませんか。」などと言って、契約意図を隠して喫茶店等に誘い出す。
- 喫茶店等で、会員が「旅行関係の資料だけど、よかったら見てみるか。」などと興味を持たせてセールスレターを読ませる。セールスレターには、格安で旅行を楽しむことが仕事となり収入が得られる旨が書かれており、消費者がセールスレターを読み終えると、会員が「説明会があるから一緒に行こう。」などと誘って、後日、説明会に連れて行く。
- 説明会で、詳しい説明をする講師が「旅行をするだけでお金がもらえてとても楽しい。」「高額な年収が得られる。」「レターを見せるだけで簡単に紹介できる。」などと、あたかも簡単に勧誘できて儲かるかのような説明をする。さらに、「会員サービスの上限は10万人と決めている。おそらく年内もしくは来年に10万人を超えてしまう。早く登録した方がいい。」などと嘘を告げ、消費者を焦らせる。
- 3時間以上の長時間にわたる説明会の後、消費者に申込書面の記入を求める。消費者が断っても、複数の会員が周りを囲み、「今日登録した方がいい。」「いいから申請書を書いて。」などと執拗に勧誘し、契約締結を迫る。
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/01/17/06_01.htmlより
※太字はこちらで加えました。
文面を読んでみるとこれはダメだな、と思う点しかない。
というか、今振り返ってみると自分がセールスレターを見せた人たちに対して本当に申し訳なく思いますね。
元会員が見た内部事情
ぼくは2014年3月から約半年間リゾネットで活動していました。
当時と今では事情がだいぶ違うかとは思いますが当時の状況について話していきます。
まず、ぼくが見た限り事業説明会での執拗な勧誘は正直あまり目にしませんでした。
目にしなかった、というよりは異常に思わなかった、という表現が正しいかもしれません。
しかし、強引な勧誘につながるような手法は教え込まれていました。
一例としては、事業説明会終了後の契約書を書く時間になったら、「やるでしょ、はい、ペン!」といって無理矢理に契約書を渡す手法。
その方法で契約書を渡してた人は実際には見たことありませんでしたが、こういった手法を教え込まれていました。
やられた側からしたらたまったもんじゃないやり方ですね。
この人リゾネット?と思う人の特徴
過去にこちらの記事にてネットワークビジネスに取り組んでいる人の特徴について書いたことがあるのですが、彼らについてはほとんどの項目が該当しなかったりします。
そのため、ぼくが考える範囲では関わりを避けるための有効な防衛策が見いだせないです。
強いて上げるのであればその人のFacebookのタイムラインを見ることでそれとなくわかるんじゃないかな、と。
リゾネットの人はSNSを積極的に活用しており、「旅行楽しかったー!」みたいなリア充感たっぷりの投稿が多いです。(ちなみに投稿にはリゾネットの名前は一切出てきません)
これも彼らの戦術の一つで、SNSに投稿することで友人に興味関心を持たせる、というものです。
Facebookで旅行に関する内容が多かったら疑ってかかった方がいいですね。
もちろんリゾネットとは全く関係なく趣味で旅行によく行く、と言う人もいるので参考程度にしかならないんですけど。
おわりに
振り返ってみるとネットワークビジネスをやって上手くいかなくてよかったと今では思っています。
もしうまくいっていたら自分が加害者になっているわけですからね。
リゾネット勧誘の謳い文句としては、「ただで旅行に行ける」というものですが、勧誘できなければ無料どころか、余計な出費を垂れ流しているだけですし、それだったら節約して工夫して旅行に行った方が間違いなくコスパがいいです。